-代表 紗栄子からのメッセージ

この度、Think The DAYでは、
保護猫たちの継続的な支援を行うサブスクリプション
「Mew Me Club」を開始することと致しました。

私が代表取締役を務めるThink FUTURE（株）が運営する、
保護馬のセカンドライフを支援する観光牧場
「NASU FARM VILLAGE」。 その入り口近くで、
2024年8月頃から多くの野良猫を見かけるようになりました。
その道は交通量が多く、スピードを出す車も多いため、
猫たちの安全がずっと気がかりでした。
ちょうどその頃、体調を崩した馬たちの看病で、
私は厩舎で夜を過ごすことが増えており、夜行性の猫たちと遭遇することも多く、
「この子たちをどうにか守らなければ」との思いから、
ファーム内に捕獲機を設置することを決めました。

捕獲機が届いたのは、2024年9月21日――
私の愛馬・ボルトが亡くなった日でした。

ボルトは、私が牧場運営を決意するきっかけをくれた大切な存在。
まだ若い彼との別れは非常につらいものでした。
それでもその日、ボランティアの皆さんと共に届いたばかりの捕獲機を設置し、
その夜、初めての保護猫となるLUNAを迎えました。

今振り返ると、ボルトを看病していた頃、
満月の夜に外へ出て月を眺めることがあったのですが、
その時、同じように月を見上げていたのがLUNAでした。
また、その時期に天国へ旅立った保護犬・ラブちゃんのお供え物が
なくなっていたことからも、
LUNAはそれを食べて生き延びていたのかもしれません。

LUNAは去勢済みで人懐っこい男の子だったので、
迷い猫の可能性も考え、近隣の方々に聞き込みをし、
迷子猫情報も確認しましたが、該当する情報は見つかりませんでした。
おそらく、病気を抱えていた彼は飼い主に捨てられてしまったのでしょう。

LUNAの家族を探すために地域の方々とやり取りを進める中で、
私は深刻な現実を目の当たりにしました。
至る所で猫の繁殖が進み、
飼育崩壊が起き、手がつけられない状況になっていたのです。

この現実を知った私は、見て見ぬふりはできず、
近隣の野良猫の保護と
TNR活動（Trap=捕獲、Neuter=不妊手術、Return=元の場所に戻す）を開始しました。

しかし、その中で守りたかった命との別れも経験しました。

近親交配による遺伝疾患を抱えた子猫が次々と生まれ、
病気が蔓延し、交通事故で命を落とす猫たちも後を絶ちませんでした。
カラスや害獣だけでなく、人の手によっても多くの小さな命が奪われていました。
活動を続ける中で、私は何度も残酷な現実を突きつけられました。

それでも、地域の皆さまや病院の先生方の協力を得ながら決意を固め、
近隣の猫たちを保護し、検査やワクチン接種、避妊・去勢手術を進めて参りました。
その結果、2025年2月1日現在、110匹の猫たちに避妊・去勢手術、検査、ワクチン接種を実施しました。

リリース後に生き延びることが難しい子猫や、
人慣れトレーニングが完了した猫たちには、新しい家族を見つけるため、
「NASU FARM VILLAGE」で定期的に譲渡会を開催しています。
ファームを訪れるお客様の多くが動物を愛する方々なので、
素晴らしい出会いの場になっており、
これまでに19匹の猫たちが新しい家族に迎えられました。

保護猫の中には、もともと野良猫だった子もいれば、
人に捨てられた子もいます。
悲しいことに、日本では飼い主によって
保健所に持ち込まれるペットの数も非常に多いのが現実です。
一度人に飼われた猫が自然の中で自力で生きていくことはできません。 
そんな命を1匹でも多く救うために、Think The
DAYでは「Mew Me Club」を立ち上げました。

この支援で集まった資金を活用し、
保護猫たちが安全な場所で暮らしながら治療や人慣れトレーニングを受け、
新しい家族との出会いを持てるようにサポートしていきます。
また、病気などで譲渡が難しい猫たちには、
生涯安心して暮らせる環境を提供していきます。

さらにThink The DAYでは、令和6年1月1日に発生した能登半島地震の際も、
動物関連の企業や支援団体と連携し、
共同避難ができないペットたちの一時的な受け入れなどの支援や、
家族を失ってしまったペットたちに新しい家族を見つける活動を続けて参りました。

今回Think The DAYが始める「Mew Me Club」の
継続的な支援の輪が広がることで、
野良猫や捨て猫だけではなく、
災害時、家族と離れ離れにならざるを得なくなってしまった
ペットたちの受け入れ対応可能なシェルターなどの整備も
拡大していきたいと思っております。

身寄りがなく、明日を生きることが約束されない
過酷な環境下にいる多くの猫たちが、
何にも怯えることなく安全な場所で幸せに暮らしていけるようになるには、
皆さまの温かいご支援が欠かせません。
どうか「Mew Me Club」にご入会いただき、
私たちとともに、
小さな命を守る活動に力を貸していただければ幸いです。

そして、もしあなたが動物を家族に迎えたいと思った時には、
「ペットショップ」ではなく、
「里親を探している子たち」の中から家族に迎える選択肢があることを、
ぜひ知っていただきたいと思います。
あなたのその選択で救われる命があります。

微力は無力ではありません。

たとえ小さなアクションも、誰かを想う気持ちが「カタチ」となり、
その想いが集まることで大きな「コト」となり、変化を生み出します。

すべての人や動物たちが、
幸せを感じながら安心して生きていけることのできる
安全な世界となるよう、
この「思いやりの輪」が広がっていくことを心から願っております。

弱きものに優しさの手を差し伸べられる
そんな社会の一員で私もありたい。

一般社団法人Think The DAY 代表理事 道休 紗栄子